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歯がなくなると認知症になる?



歯の残存本数は認知症や全身の健康、寿命に深く関係しています。今回は「歯が少ない方に起きるリスク」についてのお話です。


■残存歯と認知症の深い関係


◎歯がほとんど残っていない方は認知症になりやすい

年齢や生活習慣にかかわらず、歯がほとんど残っていない方は20本以上歯が残っている方に比べて約2倍、認知症になりやすいことが研究結果により報告されています(※1)。


◎「歯がほとんどないから噛まない」生活は認知症リスク増加の原因に

歯がほとんど残っていない方は麺類やおかゆなど、やわらかい炭水化物が中心の食生活になりがちです。あまり噛まなくてもよい食事ばかりになるため、噛む回数が減って脳に伝わる刺激が少なくなります。脳に刺激が伝わらなくなると脳への血流が減り、脳の機能が衰えて認知症を発症しやすくなることが明らかになっています(※2)。


(※1)(※2)神奈川歯科大学大学院 山本龍生教授
歯科から考える認知症予防への貢献」(2017年)より引用。


■歯がほとんどない状態を放置していると


◎歯が少ないことで起きるデメリットとは

歯を失った状態を放置し、残っている歯が少なくなると以下のようなさまざまなデメリットが起きやすくなります。

[歯がほとんどない状態を放置するデメリット]

1.認知症になりやすい
2.噛み合わせが乱れ、身体全体のバランスが崩れて転びやすくなる
3.噛む刺激が減り、顎の骨がやせて老け顔になる
4.食べ物をしっかり噛めなくなり、胃腸などの消化器系器官に負担がかかる
5.歯が残っている方と比べて寿命が短くなる


1.認知症になりやすい

歯がほとんどない方は上記の噛まなくてもよい食生活になりがちなため噛む刺激が脳に伝わらなくなり、脳への血流が減って認知症になるリスクが高まることが研究により報告されています。


2.噛み合わせが乱れ、身体全体のバランスが崩れて転びやすくなる

片側のみや前歯のみなど、残っている歯のみで噛む食生活を続けていると噛む力がアンバランスになり、噛み合わせが乱やすくなります。噛み合わせが乱れると噛む筋肉である顎の周辺の筋肉バランスも乱れてきます。

顎の周辺の筋肉の乱れによって首や肩、背骨を支える筋肉まで、身体全体のバランスが崩れてしまい、歩行時に転びやすくなります。


3.噛む刺激が減り、顎の骨がやせて老け顔になる

歯がほとんどない状態になり、あまり噛まない食生活を続けていると顎の骨(歯槽骨)に伝わる刺激が減ります。噛む刺激が減ると歯を支えている歯槽骨が吸収を起こしてしまい、顎の骨がやせて骨のある部分の筋肉や皮膚が落ちくぼみ、老け顔になりやすいです。


4.食べ物をしっかり噛めなくなり、胃腸などの消化器系器官に負担がかかる

歯の残存本数が少なくなると食べ物をしっかり噛めなくなります。食べ物が十分に咀嚼されないため、胃腸などの消化器系器官にかかる負担が増えます。


5.歯が残っている方と比べて寿命が短くなる

65歳以上の日本人21,730人を対象に4年間調査をした結果、歯がほとんど残っていない方は歯が残っている方と比べて寿命が短くなることが明らかになっています(※3)。

研究では残っている歯が20本以上、10~19本、0~9本の3グループに分けて死亡率を調べた結果、65歳以上で歯が20本以上残っている方と比べ、10~19本の方は死亡率が1.3倍になり、0~9本の方は死亡率が1.7倍に上昇しました。

上記の研究調査から、歯が残っている方と比べて歯が少ない方は短命傾向にあります。


(※3)口腔ケアと死亡リスクとの関連 大崎コホート研究(2013)より引用。


{歯が少ない方が寿命が短くなる理由}

歯が少ない方が歯が多く残っている方と比べて寿命が短くなるのは、以下のような理由によります。

・肉や魚、繊維質の野菜などを噛みにくくなり、やわらかい炭水化物(麺類やおかゆなど)中心の食生活になることで栄養バランスに偏りがでてしまう。栄養バランスの偏りおよび糖質の摂りすぎにより肥満や高血圧などの基礎疾患にかかりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器系疾患のリスクが上がる。

・歯を失う最大の原因「歯周病」により、心筋梗塞や脳梗塞、肺炎(誤嚥性肺炎)のリスクが上がる。

・上記の転倒リスク増加による死亡事故の発生。

・転倒事故により寝たきりになることで寿命が縮まる。


■歯があまり残っていない場合はどうすれば良いの?


◎義歯を使うことで認知症のリスクを4割低下

歯がほとんど残っていない方でも入れ歯などの義歯を使うことで認知症のリスクが約4割低下できる可能性が報告されています(※4)。


◎大切なのは「補った歯で噛むこと」

食べ物を噛むことは脳を刺激し、認知症予防に役立つと考えられています。インプラントや入れ歯・ブリッジにより歯を補うことで歯の「噛む機能」が回復され、認知症予防に効果を期待できます。


(※4)神奈川歯科大学大学院 山本龍生教授
歯科から考える認知症予防への貢献」(2017年)より引用。


【補綴治療で毎日の食生活をより豊かに・より楽しく】


熊谷ディアベテスクリニック歯科では、歯を失った方に以下の補綴治療を行っています。

・インプラント
・入れ歯
・ブリッジ

食べ物をしっかり噛みたい方、自然な見た目の歯をご希望の方は、安定性が高く残っている歯も傷つけないインプラントがおすすめです。

インプラント以外の補綴は入れ歯かブリッジになります。当院では保険のレジン床義歯・保険のレジン製ブリッジに加え、使い心地・審美性に優れた自費の入れ歯および自費のブリッジもご用意しております。

失った歯の補綴方法でお悩みの方は当院までお気軽にご相談ください。歯科医師が患者様のお悩みをじっくりとおうかがいし、最適な治療方法をご提案させていただきます。

当院は、熊谷・深谷・行田など近隣市町村からの患者様はもちろん関東、東海・甲信越からご通院くださっている患者様もいらっしゃいます。治療回数を減らした治療プランのご提案も可能です。

熊谷ディアベテスクリニック歯科
医長 小西 雅也

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