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医科・歯科連携で行うインプラント治療のメリット



元々、熊谷ディアベテスクリニックは糖尿病専門の内科病院です。内科として開院後、糖尿病と歯周病・噛み合わせは密接に関係していることから、2009年に歯科が併設されました。


医科・歯科連携の強みを生かし、当院では糖尿病をはじめとして、高血圧・高脂血症・心臓疾患・腎疾患などの持病のお持ちの方のインプラント治療にも対応しています。


今回は「インプラント手術において不安がある病気」のご説明、および、「医科・歯科連携で行うインプラント治療のメリット」をご紹介します。


■インプラント手術において不安がある病気とは?


以下のようなご病気をお持ちの場合、インプラント治療が困難になる、または、患者様の身体に異変が起きる可能性が高まります。


・糖尿病


糖尿病の方は血糖コントロールの異常により、身体の細胞に栄養が行き渡りにくくなります。細胞への栄養が不足することで、インプラント治療において以下のようなトラブルが起きる可能性があります。


・フィクスチャーが顎の骨と結合しない

・手術後、細菌感染が起きやすい

・患部の傷の治りが遅い

・手術後、インプラント周囲炎を発症しやすい


・高血圧


高血圧の方は慢性的に血圧が高い状態が続くことにより、脳や心臓に負荷がかかりやすいです。必要な処置をせず、高血圧の方にインプラント治療を行ってしまうと以下のようなトラブルが起きる可能性があります。


・局所麻酔の影響により、血圧が上がることがある

・手術時の緊張・ストレスによって血圧が上がり、脳や心臓に負担がかかることがある


・高脂血症


高脂血症の方は血管内にコレステロールが溜まっており、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすいです。必要な処置をせず、高脂血症の方にインプラント治療を行ってしまうと以下のようなトラブルが起きる可能性があります。


・手術時の緊張・ストレスによって血圧が上がり、脳梗塞や心筋梗塞を起こすおそれがある


・心臓疾患


心臓疾患をお持ちの方に対しては、長時間の手術などの心臓に負担がかかる行為はタブーとなります。必要な処置をせず、心臓疾患をお持ちの方にインプラント治療を行ってしまうと以下のようなトラブルが起きる可能性があります。


・手術時の緊張・ストレスにより、心臓に負担がかかることがある

・ワーファリンなどの内服薬の影響により、手術時に血が止まらなくなるおそれがある


・腎疾患


人工透析を受けている方など、腎疾患をお持ちの方は口腔内の乾燥・高血圧・免疫力の低下・骨代謝不足が起きやすいです。必要な処置をせず、腎疾患をお持ちの方にインプラント治療を行ってしまうと以下のようなトラブルが起きる可能性があります。


・フィクスチャーが顎の骨と結合しない

・手術後、細菌感染が起きやすい

・患部の傷の治りが遅い

・手術後、インプラント周囲炎を発症しやすい


■医科・歯科連携で行うインプラント治療


熊谷ディアベテスクリニック歯科では糖尿病をはじめとして、前述のような持病をお持ちの方を対象に医科・歯科連携のインプラント治療を行っています。


◎併設された医科・歯科で密に連携を取り、インプラント治療の安全性・安定性を高めています

ご病気や身体の状態に合わせ、併設された医科・歯科で密に連携を取ることでインプラント治療の安全性・安定性を高めています。


インプラント治療の際は当院の医科との連携に加え、患者様のかかりつけの内科医との連携も行います。かかりつけの内科医との連携により、お1人お1人の患者様に適した治療計画の立案、および、起こり得るさまざまな事態を想定した包括的なインプラント手術につながります


ご病気をお持ちの方のインプラント治療で特に気をつけ、行うこと


・糖尿病の方のインプラント治療で行うこと


・インプラント手術前の歯周病治療を徹底的に行う

・医科と連携して血液検査を行い、血糖コントロールの状況を確認する(※)

・医科と連携し、血糖コントロールのための運動や食事内容のアドバイスを行う

・手術時に点滴で抗菌薬の注入を行い、術中の細菌感染による感染症の発症を防ぐ


(※)インプラント治療を安全に受けるためには空腹時の血糖値が140mg/dl以下

(食後血糖値200mg/dl以下)、HbA1cは6.9%以下が望ましいです。


・高血圧の方のインプラント治療で行うこと


・局所麻酔の種類を工夫し、できるだけ血圧の上昇を抑える

・静脈内鎮静法により、リラックスした状態で手術を受けていただくことで血圧の上昇を抑える(※1)(※2)

・医科と連携し、血圧の状態を注視した上でインプラント手術の適応・不適応を慎重に判断する

・脳や心臓への負担を減らすため、血圧の状態を注視しながら適切、かつ、迅速にインプラント手術を行う


(※1)静脈内鎮静法は希望制です。別途、費用が必要になります。

(※2)高血圧の方に限らず、静脈内鎮静法をご選択いただけます。


・高脂血症の方のインプラント治療で行うこと


・医科と連携し、コレステロール値を減らすための運動や食事内容のアドバイスを行う

・脳や心臓への負担を減らすため、血圧の状態を注視しながら適切、かつ、迅速にインプラント手術を行う


・心臓疾患の方のインプラント治療で行うこと


・医科と連携し、心臓の状態を注視した上でインプラント手術の適応・不適応を慎重に判断する

・脳や心臓への負担を減らすため、血圧の状態を注視しながら適切、かつ、迅速にインプラント手術を行う

・ワーファリンなどを服用している場合は適切、かつ、迅速に手術時の止血を行う


・腎疾患の方のインプラント治療で行うこと


・医科と連携し、腎臓の状態を注視した上でインプラント手術の適応・不適応を慎重に判断する(※)

・インプラント手術前の歯周病治療を徹底的に行う

・手術時に点滴で抗菌薬の注入を行い、術中の細菌感染による感染症の発症を防ぐ


(※)インプラント治療を安全に受けるためには血中クレアチニン値が1.2mg/dl以下、

クレアチニンクリアランス値は100~120ml/分が望ましいです。


◎インプラント手術前の歯周病治療が大切です

細菌の取り残しによるインプラント手術後の歯周病の再発、および、手術後のインプラント周囲炎の発症を防ぐためにはインプラント手術前に行う歯周病治療が大切です(※)。


細菌感染を起こしやすい糖尿病・腎疾患をお持ちの方をはじめとして、当院ではインプラント手術をお受けいただく前の歯周病治療を徹底的に行っています。


(※)手術後、インプラント周囲炎の発症を防ぐためには

患者様ご自身で行う毎日のセルフケアと歯科医院で

受ける定期メンテナンスが必須になります。


【糖尿病など、持病をお持ちの方のインプラント治療は当院までご相談ください】


熊谷ディアベテスクリニック歯科は医科併設の歯科医院です。医科併設の強みを生かし、糖尿病や高血圧などの基礎疾患をお持ちの方のインプラント治療に対応しています。


治療の際は医科と連携を取り、血糖値や心電図を注視しながら綿密に手術のシミュレーションを行います。医科・歯科でチームを組んで患者様の全身の健康管理を行うことでインプラント手術の安全性・安定性を高めています。


「重度の歯周病で多くの歯を失い、困っている」

「糖尿病でもインプラント治療を受けられるのか知りたい」


など、お口のお悩みがある方、インプラント治療に関するご質問がある方は当院までご相談ください。相談費は無料です。カウンセリングのご予約はお電話にて受け付けております。

当院は、熊谷・深谷・行田など近隣市町村からの患者様はもちろん関東、東海・甲信越からご通院くださっている患者様もいらっしゃいます。治療回数を減らした治療プランのご提案も可能です。

熊谷ディアベテスクリニック歯科
医長 小西 雅也

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