インプラントを入れることをお考えになるとき、「どのくらい、インプラントは噛む力を回復できるのか」が気になる方も多いのではないでしょうか。
インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め入れるため、安定性が高い点が特徴です。高い安定性により、治療後は食材をしっかり噛んでお食事を楽しめます。
目次
■インプラントの噛む力って、どのくらい?
◎天然歯の80~90%程度、噛む力を回復することが可能です
顎の骨に埋め入れた人工歯根に基づき、インプラントは天然歯の80~90%程度、噛む力を回復することが可能です。
◎ブリッジは60~80%程度、入れ歯は10~40%程度の回復率
ご参考として、ブリッジは60~80%程度、噛む力を回復できます。
入れ歯は10~40%程度の回復率になります。特に、保険の総入れ歯は安定性が低く、10~20%程度の回復率になるケースが多いです。
(※)上記の回復率は目安です。
患者様や症例により、
噛む力の回復率が異なります。
上記以下の回復率になる場合もあります。
■インプラントで硬い物は噛んでいい?
◎日常的に硬い物を噛み過ぎると、インプラントのゆるみ・不具合が起きる可能性があります
顎の骨に埋め入れた人工歯根により、インプラントが安定した後は弾力のあるお肉や硬いナッツもしっかり噛めるようになります。
弾力のあるお肉や硬いナッツも噛めるのですが、天然の歯とインプラントは異なります。インプラントには、天然の歯に存在するクッション組織(靭帯組織)の「歯根膜」がないのです。
インプラントにはクッション組織である歯根膜がないため、人工歯で弾力のあるお肉や硬いナッツを噛むと、顎の骨にダイレクトに刺激が伝わります。
このため、以下のような弾力のある食べ物・硬い物をインプラントの人工歯で噛み過ぎると、インプラントのゆるみ・不具合(顎の骨とインプラント体との結合の阻害)が起きる可能性も。
[インプラントの人工歯で日常的に噛むことは避けていただきたい物]
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・かなり弾力がある物(焼肉のミノ、アワビ、硬いグミなどの噛み切りにくい物)
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・ナッツ類
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・氷
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・飴玉
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・げんこつおかきや昔ながらのおせんべいなどの硬いお菓子
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・地方名産の硬すぎるお菓子(硬パン、石パンなど)
なお、お肉やお刺身でも歯で噛み切れる程度の弾力であれば、インプラントの人工歯で噛んでも問題は起きにくいです。
◎弾力のある物やナッツは工夫して食べることをおすすめします
インプラントの人工歯は安定性が高いため、弾力のあるお肉やナッツを噛んだからと言ってすぐに不具合が起きる、という心配は要りません。
過度の心配は要りませんが、インプラントの人工歯で日常的に弾力のある物やナッツを噛んでいると、インプラントのゆるみ・不具合(顎の骨とインプラント体の結合の阻害)が起きる可能性があります。
インプラントを長く維持し、インプラントの不具合を防ぐために、弾力のある物やナッツは以下のように工夫して食べることをおすすめします。
[インプラントがある方の食事における工夫の例]
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・インプラントの人工歯だけではなく、残っている天然の歯もまんべんなく使って食べ物を噛む
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・ナッツはゆでてやわらかくする
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・硬すぎるお菓子(硬パン、石パンなど)はお湯や水、お茶やコーヒーなどに浸けてやわらかくする など
■歯にくっつきやすいキャラメルやガムは噛んでもOK?
◎人工歯根があるため、インプラントの人工歯でキャラメルやガムを噛めます
甘い物が好きな方は、「インプラントの人工歯で、歯にくっつきやすいキャラメルやガムは噛んでもOK?」ということが気になるかもしれませんね。
インプラントの人工歯でキャラメルやガムは噛んでもOKです。人工歯根があるため、インプラントの人工歯でキャラメルやガムを噛んだからと言って、インプラントが抜ける心配は基本的にありません。
歯にくっつきやすい物でインプラントが抜ける心配はないのですが、キャラメルやガムの中には歯ごたえがある物も。インプラントの人工歯では、歯ごたえのあるキャラメルやガムはあまり噛まないようにしましょう。
それほど歯ごたえがなく、ふにゃ・くにゃと容易に噛み潰せる程度の硬さのキャラメルやガムであれば、インプラントには不具合が起きにくいです。
なお、キャラメルやガム(砂糖入りの物)は糖分を多く含みます。むし歯予防の観点からも、キャラメルやガム(砂糖入りの物)の摂取はほどほどにしましょう。
【インプラントの無料相談を受付中です】
熊谷ディアベテスクリニック歯科では、インプラントの無料相談を行っています。
インプラント治療に関するご質問・ご不安がある場合は当院までお気軽にご相談ください。骨造成が必要な方、糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方にも対応可能な場合がありますので、お気軽にご相談ください。