ブログ BLOG

歯ぎしり・食いしばりをしてしまうのはなぜ?原因と治療方法について



お口の健康を脅かすもの、と聞くと、多くの方がむし歯・歯周病を連想されるかと思います。しかし、お口にダメージを与えるのはむし歯・歯周病のみではありません。


むし歯・歯周病のほか、お口にダメージや悪影響を与える代表的な要素としては、「歯ぎしり・食いしばり」が挙げられます。


歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は、歯・歯周組織、および、インプラントなどの補綴物に悪影響が出やすいです。


歯ぎしり・食いしばりによって過剰な負荷がかかることで歯周病が進行したり、インプラントが破損するケースもあります。


今回は、「歯ぎしり・食いしばりをしてしまう原因」「歯ぎしり・食いしばりの治療方法」についてご説明します。


■歯ぎしり・食いしばりをしてしまうのはなぜ?


◎歯ぎしり・食いしばりはさまざまな原因が考えられます

以下のようなさまざまな原因により、歯ぎしり・食いしばりがひき起こされると考えられています。


①ストレス


ストレスは歯ぎしり・食いしばりの原因の中で、大きな割合を占めるとされています。精神的・肉体的ストレスにより、無意識に歯ぎしり・食いしばりの習慣がついてしまっている方は少なくありません。


②噛み合わせ・歯並びの乱れ


噛み合わせが乱れていると顎関節に過剰な負荷がかかり、顎関節周りの筋肉のバランスが乱れて歯ぎしり・食いしばりがひき起こされることがあります。


歯並びの乱れによって噛み合わせに乱れが生じ、歯ぎしり・食いしばりがひき起こされるケースも(※)。


(※)歯並び・・・歯の見た目。噛み合わせ・・・噛む機能面。


③歯を噛み締める癖


歯を噛み締める癖がある方は、無意識に歯ぎしり・食いしばりをしているケースが少なくありません。


④顎関節のすり減り


加齢や顎関節症によって顎関節の軟骨部分がすり減ると、顎関節周りの筋肉・骨格のバランスが乱れやすくなります。


顎関節周りの筋肉・骨格のバランスの乱れにより、歯ぎしり・食いしばりがひき起こされることも。


—–


上記のように、歯ぎしり・食いしばりはさまざまな原因によってひき起こされます。思い当たるものはありましたでしょうか?


次の項では、歯ぎしり・食いしばりの治療方法をご紹介します。


■歯ぎしり・食いしばりの治療方法


◎まずは、歯科医院で受診を

歯ぎしり・食いしばりをしてしまう原因を即座に「これ」と断定するのは難しいです。


すぐに断定するのは難しいですが、歯ぎしり・食いしばりは噛み合わせ・歯並びの乱れ(不正咬合)など、お口周りの異常が原因のケースが少なからずあるため、まずは、歯科医院での受診をおすすめします。


歯科医院では歯科医師が患者様の噛み合わせや歯並び、顎の状態を確認・検査した上で、以下のような治療方法により歯ぎしり・食いしばりの解消・症状の軽減にアプローチします。


1.マウスピース(スプリント、ナイトガード)


歯科医院で行う歯ぎしり・食いしばりの代表的な処置としては、マウスピースによる負荷の軽減が挙げられます。


診察では、患者様の噛み合わせや顎の状態に合わせてオーダーメイドでマウスピースを作製します。それぞれの方に合ったマウスピースを就寝中に装着することで、寝ている間の歯ぎしり・食いしばりで生じる歯・歯周組織へのダメージの軽減につなげます。


なお、マウスピースはあくまでも歯・歯周組織へのダメージを軽減する処置になります。根本的に歯ぎしり・食いしばりを解消するためには、以下の2~5の治療が必要になることが多いです。


2.噛み合わせの調整(咬合調整)


噛み合わせの乱れが原因で歯ぎしり・食いしばりがひき起こされていると考えられる場合は、噛み合わせの調整(咬合調整)を行うことがあります。


咬合治療では歯に悪影響を及ぼさない範囲で歯の噛み合わせ面のエナメル質を削り、噛み合わせを適正化していきます。


3.口腔筋機能療法(MFT)を含む自己暗示療法


歯を噛み締める癖が原因で歯ぎしり・食いしばりが生じている場合は、口腔筋機能療法(MFT)を含む自己暗示療法により、癖の改善にアプローチできます。


MFTによって正しいお口の使い方を身につけると共に、ふだんの生活で以下を守り、自己暗示療法を行うことで歯を噛み締める癖の解消につなげていきます。


・上下の歯を触れ合わせないように意識する

・「顎周りの筋肉・骨はやわらかい物(こんにゃく、スライムなど)でできている」とイメージする

・寝る前に「上下の歯は触れ合わせない」と唱える(心の中で唱えるのもOK

・「自分は歯ぎしり・食いしばりをしない人間」と思い込む


4.歯科矯正


歯並びの乱れが原因で歯ぎしり・食いしばりがひき起こされていると考えられる場合は、歯科矯正により、歯ぎしり・食いしばりの改善にアプローチします。


5.顎関節周りの筋肉マッサージ


顎関節周りの筋肉・骨格のバランスが乱れて歯ぎしり・食いしばりがひき起こされていると考えられる場合は、顎関節周りの筋肉マッサージを行うことで、筋肉の緊張をほぐします。


なお、顎関節周りの筋肉マッサージ(クリニカルマッサージ)は歯科医院にて行います。


ご自身でマッサージを行うと、顎関節周りの筋肉・骨格のバランスをさらに乱れさせてしまうおそれがあります。ご自身でのマッサージはやめましょう。


【歯ぎしり・食いしばりでお困りの方は当院までご相談ください】


熊谷ディアベテスクリニック歯科では、歯ぎしり・食いしばりの治療・処置を行っています。


診察ではレントゲン・CTを用いて検査を行い、歯並びや顎関節、下顎の状態を詳細に確認します。診察・検査により患者様のお口・顎周りの状態を精査した上で、原因と考えられる症状に対して適切な治療・処置を行い、歯ぎしり・食いしばりの解消にアプローチいたします。


歯ぎしり・食いしばりでお困りの方は、まずは当院までご相談ください。診察のご予約はお電話にて承っております。

当院は、熊谷・深谷・行田など近隣市町村からの患者様はもちろん関東、東海・甲信越からご通院くださっている患者様もいらっしゃいます。治療回数を減らした治療プランのご提案も可能です。

熊谷ディアベテスクリニック歯科
医長 小西 雅也

⇒医長の経歴はこちら