「親知らずのむし歯が痛む… 親知らずは抜かなきゃだめ?」
「抜かずに済む親知らずって、あるの?」
一般的には、「親知らず=抜く」という認識が見られます。
親知らずは抜くべきなのでしょうか?
親知らずを抜かなくても大丈夫?
気になる方もいらっしゃるかと思います。
今回は、「抜く親知らず・抜かない親知らず」のお話です。
目次
■親知らずとは
◎歯列のいちばん奥に生えてくる永久歯の奥歯です
親知らずとは、歯列のいちばん奥に生えてくる永久歯の奥歯です。
親知らずは正式名称を「第3大臼歯」と呼びます。
◎親知らずの名前の由来
江戸時代など、昔は、子どもが20歳前後の時期に親が亡くなるケースが少なくありませんでした。
20歳前後で親が亡くなるケースが多かったため、20歳前後で生えてくる歯=親を知らない歯=親知らず、と名付けられたと言われています。
なお、歯学的な別名or英語における親知らずの呼び名は「智歯(ちし)」。智歯という呼び名は、英語の親知らず「wisdom teeth(智恵の歯)」が由来です。
物事の道理がわかり始める20歳前後に生えてくる歯のため、智恵の歯=智歯、と名付けられたと考えられています。
■何歳頃に親知らずが生えてくるの?
◎20歳前後に親知らずが生えてくるケースが多いです
個人差はありますが、20歳前後(17歳~22歳頃)に親知らずが生えてくるケースが多いです。
◎30歳以降に親知らずが生えてくることも
親知らずは、生える時期に個人差があります。30歳以降に親知らずが生えてくることもあり、レアケースですが、40歳以降に親知らずが生えてくる方もいます。
◎親知らずが生えてこない方もいます
すべての方に必ず、親知らずが生える訳ではありません。実は、親知らずが生えてこない方もいます。
親知らずが生えてこない原因については、はっきりとは解明されていません。
[親知らずが生えてこない原因(推測)]
-
・食の欧米化(やわらかい食べ物)によって顎が小さくなり、親知らずの歯胚(歯の元になるもの)が形成されるスペースが足りない
-
・幼少期の栄養不足
などが、親知らずが生えてこない原因と考えられています。
■いつ、親知らずを抜くの? 抜かなくてもイイ親知らずってあるの?
◎親知らずに対しては、「おすすめの抜歯時期」はありません
親知らずの抜歯をお考えになるとき、「いつ、親知らずを抜くのか」で迷われる方も多いかと思います。
親知らずの抜歯時期についてですが、何歳頃までに抜く、などの「おすすめの抜歯時期」はありません。問題が起きていなければ、抜歯をせずに親知らずを残しておく選択肢(抜かない親知らずについては後述します)もあるのです。
◎抜いた方が良い親知らずについて
おすすめの抜歯時期はありませんが、以下のようなケースでは、親知らずを抜いた方が良い場合があります。
[親知らずの抜歯が推奨されるケース]
-
・親知らずのむし歯をくり返している
-
・斜めor横向きに親知らずが生えており、前の歯を押している
-
・歯茎の中に親知らずが部分的に埋まっており、歯冠の一部が歯茎の外に出ている(半埋伏智歯)
-
・歯茎の中に親知らず全体が完全に埋まっている(完全埋伏智歯)
◎抜かなくても大きな問題が起きにくいこともある親知らずについて
抜歯が推奨される親知らずに対し、以下のようなケースでは、親知らずを抜かなくても大きな問題が起きにくいことも。
[大きな問題が起きにくいこともある親知らず]
-
・歯(歯冠全体)が歯茎の外に出てまっすぐ生えており、しっかり磨けている親知らず
【親知らずでお困りの方、親知らずの抜歯をお考えの方はご相談ください】
熊谷ディアベテスクリニック歯科では、親知らずの抜歯も対応しています。
むし歯をくり返しているなど、親知らずでお困りの方、親知らずの抜歯をお考えの方は当院までご相談ください。
—–
今回は、「抜く親知らず・抜かない親知らず」の違いのお話をさせていただきました。
「抜いた方が良いケースにおいて、親知らずを抜かないデメリット」については、9月後半のブログでご説明予定です。記事のUPまで、今しばらくお待ちください。