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1回法or 2回法 インプラントの手術法はどっちがイイ? それぞれの所要時間・特徴を比較!


人工歯根(顎の骨に埋め入れるインプラント体)に基づき、高い安定性を持つインプラント。


インプラントの手術法は、主に以下の2種類があります。


  • 1回法:手術は1回のみで完了

  • 2回法:2回に分けて手術を行う


当院では「2回法」にて、インプラント手術を行っています。

では、1回法or 2回法には、どのような違いがあるのでしょうか?


今回は、インプラントの手術法「1回法or 2回法」の違い・特徴のご紹介です。


■1回法or 2回法 インプラントの手術法の違いは?


◎1回法では、インプラント体の埋め入れとアバットメントの接続を同時に行います

インプラント手術における、1回法。


1回法では、


  • インプラント体の埋め入れ

  • アバットメント(連結部品)(ヒーリングアバットメント)の接続


を同時に行います。


インプラント体の埋め入れ+アバットメントの接続を行った後は、数ヶ月の治癒期間を置きます。


治癒期間を置き、インプラント体と顎の骨の結合が安定しましたら、様子を見ながら、適切なタイミングで本アバットメント&本歯の人工歯を接続。1回法によるインプラント手術が完了になります。


◎2回法では、1回目の手術でインプラント体を埋め入れ、数ヶ月間の治癒期間を置き、アバットメントを接続する2回目の手術を行います

現在、世界のインプラント治療で主流の手術法とされているのが2回法です。当院でも、原則として2回法にて、インプラント手術を行っています。


1回目の手術(1次手術):インプラント体の埋め入れ


1回目の手術の際は、アバットメントは取り付けません。インプラント体を埋め入れ、歯茎を閉じ、インプラント体の先端を保護するキャップを被せて1回目の手術を終えます。


1回目の手術後、数ヶ月の治癒期間を置き、インプラント体と顎の骨の結合&インプラント周りの歯茎の状態が安定してきましたら、様子を見て適切な時期に2回目の手術を行います。


2回目の手術(2次手術):アバットメント(ヒーリングアバットメント)の接続


ヒーリングアバットメントの接続後は、2~3週程度の治癒期間を置き、歯茎の創口の治癒を待ちます。


治癒期間を置き、歯茎の状態が安定してきましたら、様子を見て本アバットメント&本歯の人工歯を接続。2回法によるインプラント手術が完了になります。


■1回法or 2回法 インプラント手術の所要時間の違い


以下の所要時間は目安です。症例や術者の技術などにより、インプラント手術の所要時間が異なります。


◎1回法はインプラント1本につき、20~30分程度

一般的に、1回法ではインプラント1本につき20~30分程度かけ、手術を行います。


◎2回法はインプラント1本につき1次手術が10~20分程度、2次手術が10分程度

一般的に、2回法ではインプラント1本につき、1次手術が10~20分程度がおおよその所要時間です。


2次手術ではインプラント1本につき10分程度をかけ、インプラント体の先端にアバットメントを接続します。


■1回法のメリット・デメリット


〇メリット


  • 1回の手術で済み、細菌感染のリスクを低減できる

  • 1回の手術で済むため、患者様にかかる肉体的・精神的ストレスが軽減される

  • 1回の手術で済み、インプラント治療にかかる全体の期間(治癒期間)を短縮しやすい


〇デメリット


  • 手術の後、アバットメントの頭部が露出した状態で治癒期間に入るため、歯茎の創口からの細菌感染のリスクが高まることがある

  • インプラント体の埋め入れとアバットメントの接続を同時に行うため、本歯の人工歯と歯茎のラインを綺麗に仕上げるにはテクニックが必要

  • 歯槽骨の厚みや幅+歯槽骨の骨密度が不足している場合、原則として、1回法は行えないことが多い


■2回法のメリット・デメリット


〇メリット


  • 1回目の手術で歯茎を閉じるため、歯茎の創口からの細菌感染リスクを低減できる

  • 歯茎が健全、かつ、必要最低限の歯槽骨の厚みや幅+歯槽骨の骨密度が確保できれば、2回法でインプラント手術を行える可能性がある

(手術の適応が限定される1回法と比べて、2回法は手術の適応条件に幅がある)

  • 1次手術の後、治癒期間を置いてアバットメントを接続するため、1回法と比べて、本歯の人工歯と歯茎のラインを綺麗に仕上げやすい


〇デメリット


  • 2回の手術を行うため、細菌感染のリスクが高まる

  • 2回の手術を行うため、患者様にかかる肉体的・精神的ストレスが増すことがある

  • 2回の手術を行うため、全体の治療期間が長くなることがある


【一人ひとりの患者様に適したインプラント治療をご提供いたします】


今回は、「1回法or 2回法 インプラントの手術法の違い」のお話をさせていただきました。


1回法or 2回法には、それぞれにメリット・デメリットが存在します。どちらが良い・悪いはありません。


当院では、手術後の創口からの細菌感染リスクの低減や、本歯の人工歯と歯茎のラインをできるだけ綺麗に仕上げるといった点などを考慮し、原則として、2回法にてインプラント手術を行っています。


– インプラント治療に関するご不安・ご質問がある方はお気軽にご相談ください –


熊谷ディアベテスクリニック歯科では、インプラント治療の無料相談を受付中です。


当院の医長は国際インプラント学会(ICOI)の認定医資格を有し、多数のインプラント治療を行ってきました。


ICOIの認定医資格を持つと共に、世界有数のインプラントメーカーであるカムログ社の公認インストラクターの資格も所持。日本国内での歯科医師への指導・講演にあたると共に、海外では研究・活動の発表も精力的に行っています。


長年の経験を活かし、骨造成が必要な難症例にも対応可能です。医科併設の強みを活かし、糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方のインプラント治療にも取り組んでいます。


インプラント治療に関するご不安・ご質問がある方は、当院までお気軽にご相談ください。

当院は、熊谷・深谷・行田など近隣市町村からの患者様はもちろん関東、東海・甲信越からご通院くださっている患者様もいらっしゃいます。治療回数を減らした治療プランのご提案も可能です。

熊谷ディアベテスクリニック歯科
医長 小西 雅也

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